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住宅ローン借り換えの手順
実際に銀行で住宅ローンを借り換える時にはどのような手続きになるのでしょうか?
「借り換える銀行へ先に話をする?」「借り換える前の銀行へ先に話をする?」などと悩んでいる人も多いですが、借り換えはまず借り換える先の銀行へ話をするようにしてください。
まずは借り換え先の銀行へ相談
まずは、借り換えを検討している銀行へ、既存住宅ローンの返済予定表を持参して相談に行きましょう。
借り換えにも審査がありますので、まずは借り換え住宅ローンの審査に通過できない限りは借り換えの話は進まないためです。
既存住宅ローンの銀行には、この段階では何も話をする必要はありません。
借り換え後のシミュレーションに納得できたら申し込み
返済予定表を持参したら、銀行が借り換え後のシミュレーションを行ってくれます。
このシミュレーションに納得できた場合には借り換え住宅ローンに申し込みを行いましょう。
なお、申し込みには様々な書類が必要になり、この書類の用意がとても面倒です。
銀行によって用意する書類は異なりますが、主な書類としては以下のようなものがあります。
住宅ローン借り換えで用意する必要書類
本人確認書類
健康保険証
源泉徴収票3年分
住民票
返済予定表
建築確認証
不動産売買契約書
既存住宅ローン返済用通帳等
なお、ネット銀行で借り換えを行う場合にはシミュレーションや書類の用意まで全て自分で行う必要があります。
審査通過→融資の実行日決定とその後の流れ
審査通過後実行日を決める
審査に通過したら、借り換え先の銀行と融資実行日を決めることになります。
融資実行日を決めたら、その実行日に借り換え住宅ローンが実行されることになり、融資実行と同時に契約手続きになります。
契約の段階で必要なものは以下の書類になります。
契約時に必要なもの
印鑑証明書
実印
借り換え前の銀行へ返済日を連絡
審査に通過し、融資の実行日が決まったら、ここで初めて既存住宅ローンを借りている銀行へ連絡しましょう。
電話か窓口で「住宅ローンを返済したい」と伝えれば問題ありません。
ここで銀行と相談し、いつ返済を行うのかということを決め、その返済日の前日には口座に返済金を振り込む手続きになります。
ただし、既存住宅ローンを借りている銀行口座から返済のためにお金を引き出すためには払戻請求書というものが必要になる場合があります。
この場合、払戻請求書記入のため、一度既存の住宅ローンを借りている銀行へ来店する必要があります。
「借り換える」というと金利の引き下げに応じる銀行も
「住宅ローンを返済したい」と既存の住宅ローンを借りている銀行へ伝えると、理由について聞かれることがあります。
ここで「他行で借り換える」というと、借り換えてもメリットが出ないレベルまで既存住宅ローンの金利の引き下げを提案してくる銀行もあります。
ここで引き下げに応じれば、借り換えの手続きを中止することもできます。
筆者は銀行員時代に融資実行後に既存住宅ローンを借りている銀行へ返済金を振り込んだ後に、既存住宅ローンを借りている銀行がが大きく金利を引き下げ、融資金が戻ってきたことがあります。
既存住宅ローンが金利を引き下げた場合の判断は住宅ローン借主に委ねられることになります。
借り換え住宅ローン実行
借り換え住宅ローンの実行日と、既存住宅ローンの返済日が決定したら、住宅ローンが実行されます。
実行された後は、借り換え住宅ローンの銀行が資金を管理し、既存住宅ローンの返済日の前日になったら、既存住宅ローンの返済用口座へ、借り換え先の銀行が返済金を振り込みます。
このため、借り換え住宅ローンの借入金に借主が触れる機会はありません。
住宅ローンで借りたお金を他の目的に使うことがないよう厳格に管理しているのです。
借り換え住宅ローンの抵当権設定
融資実行と同時で、住宅の土地と建物に借り換え住宅ローンの抵当権を設定します。
この際にも、実印と印鑑証明書が必要になるため注意しましょう。
なお、通常抵当権の設定手続きは司法書士が行います。
店舗型の銀行で借り換え手続きを行う場合には、銀行お抱えの司法書士を紹介してもらうことができますが、ネット銀行の場合には自分で司法書士を探しておき、自分で抵当権設定の書類を司法書士へ渡さなければなりません。
抵当権は融資実行日に法務局へ届け出るのが基本ですので、あらかじめ司法書士を探しておくようにしましょう。
既存住宅ローンを返済
既存住宅ローンの返済日になったら既存住宅ローンが返済されます。
ネットバンキングであればネットから返済ができますが、そうでない場合にはあらかじめ払戻請求書を渡しておくか、返済日当日に銀行窓口へ来店する必要があります。
既存住宅ローンの抵当権を解除
既存住宅ローンが完済になると、既存住宅ローンの抵当権を解除する必要があります。
既存住宅ローン完済から数日すると、既存住宅ローンの借入銀行から解除証書というものが送られてきますので、この書類を司法書士へ渡すことで抵当権の解除の手続きを行ってくれます。
なお、司法書士によっては解除の書類を既存住宅ローンの銀行へ取りに行ってくれることもあります。
解除までが終わると、借り換え住宅ローンの抵当権が1位に繰り上がり、これで住宅ローンの借り換え手続きは終了です。
保証料の返戻
借り換えを行なってから1〜2ヶ月程度すると、既存住宅ローンの保証料のうち未経過分は返戻保証料として既存住宅ローンを借りていた銀行口座へ入金になります。