保険の相談は誰にする?どこがいい?

お宝保険とは?加入者にとってお得な予定利率のよい保険はすぐに販売終了する?

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目次

お宝保険とは? 予定利率が良い 高い?

俗に「お宝保険」と言われるものがあります。
これは、予定利率が高い時に契約したお金が貯まるタイプの保険商品のことです。

だいたい昭和60年代から平成5年ごろまでの予定利率が高い時期に契約した商品に多くみられます。

予定利率とは、保険会社が「この利率でなら保険料の運用ができる」として設定した運用利回りのこと。

保険契約者・加入者が支払う生命保険料は、事務経費が差し引かれたのち、死亡保険金・満期保険金・年金などの支払いに充てるため「責任準備金」として積み立てられます。

その責任準備金の運用利回りが「予定利率」で、当初の予定利率と実際の運用利回りの差は「利差(損)益」と呼ばれ、生命保険会社の収益になります。

 

予定利率が高いということは、それだけ保険会社が上手に運用できる・運用益を出せると予測しているため、保険料は割安になるというメリットが保険契約者にはあります。

割引率と考えると、保険契約者側にはわかりやすいかも知れません。

保険料が毎月1万円する積み立ての保険があるとします。

予定利率が5%の場合、1万円×5%=500円が保険料から値引きされて、
契約者が実際に払うのは1万円―500円=9,500円でよいということになります。

予定利率が0.5%になると、1万円×0.5%=50円しか値引きがなく、
契約者は1万円―50円=9,950円を毎月支払うことになります。

年間での払込料の差は5,400円になりますね。

また、このような予定利率の良い時期の商品というのは、満期保険金や解約返戻金もかなり高いものになっています。

保険会社が上手に運用できる見込み=払い込まれた保険料が運用で増えるということで、
予定利率が高いと返戻率が上がるというわけです。

 

つまりお宝保険とは、割安な保険料で同じ保障を持ったり、少ない保険料で解約返戻金が増えたりといったことが可能になる、保険契約者・保険加入者にとってお宝のような保険なのです。

このようなお宝保険に加入していた場合、保険の見直しをするときには安易に解約することはお勧めできません。

特に注意してほしいのが、このようなお宝保険に特約として様々な保障(医療特約や定期保険特約など)を付けていた場合、保険の担当者から「保障を新しくて良いものにしませんか?」と、保険の見直しを勧められるケースです。

この場合、見直し方法によっては特約だけでなくお宝保険そのものも見直しがされてしまいます。
(契約転換という方法がこれにあたります)

すると、予定利率の低いものに変更されてしまう可能性があるので、
担当者からこのような話があれば用心して聞きましょう。

予定利率が5%の時代に加入された保険が多いと、予定利率1%時代には保険会社の経営を圧迫することになるので、巧妙に転換を勧めてくることが多いのです。

もし、特約のみを変更したい場合は、
特約を解約して新たな保障に加入するのがお宝保険を守るベターな方法と言えます。

しかし、新たに保険に加入すると、契約年齢が以前よりも上がっている分毎月の保険料が高くなる可能性もあるので、支払いに無理がないかどうかも確認して検討するのがよいでしょう。

お宝保険は加入したときはその価値がなかなかわからないものです。

「昔、なんとなく加入したな」「貯金のつもりで昔からかけているな」「親がかけてくれていたな」というような以前から継続している保険があれば、ぜひ保険の中身をを確認してみてくださいね。

 

参考:公益財団法人 生命保険文化センター『保障内容の変更と対応方法』
http://www.jili.or.jp/knows_learns/basic/change/index.html

参考:公益財団法人 生命保険文化センター『転換制度』
http://www.jili.or.jp/knows_learns/basic/change/conversion_system.html

参考:公益財団法人 生命保険文化センター『特約の解約』
http://www.jili.or.jp/knows_learns/basic/change/cancell.html

 

保険会社にとって利益が少ない=加入者にお得な保険は販売終了が早い?

保険会社にあまり利益が無く、加入者にメリットが大きい保険は、すぐに販売が終わってしまうのでしょうか?

この低金利の時代(2017年時点)でも、
高い返戻率を保障する貯蓄タイプの商品や、割安な医療保険やガン保険などがあります。

そんな商品はすぐに販売が終わってしまうかというと、必ずしもそうではないようです。

加入者にメリットの高い商品は、他の保険会社はあまり販売しておらず、
保険料や返戻率が目を引くような数字になっていたりします。

保険会社によっては、その商品での利益は薄くてもその商品目当ての加入者が増えることになります。

それを入口として、加入者にメリットの高い商品を知ってもらい、
さらに他の商品の提案につなげるという方法をとる保険会社もあります。

一部の商品をバーゲン価格にして新規の顧客を開拓し、他の定価の商品も一緒に販売して利益を上げる、
そんな手法とほとんど変わりません。

ただし、2016年~のようなマイナス金利が長く続くと保険会社も運用が厳しくなり、保険会社自体の経営の悪化につながりかねないため、販売をすぐにやめてしまう可能性も高いです。

 

参考:日本経済新聞「第一生命、円建て一時払い終身保険など販売停止」
https://www.nikkei.com/article/DGXLASGC12H10_S6A910C1EE8000/

参考:産経ニュース「日生と明治安田、終身保険の一部販売停止 マイナス金利で運用困難」
http://www.sankei.com/economy/news/160326/ecn1603260039-n1.html

 

販売が続く保険商品は保険会社にとって高利益?顧客に人気があるから?

保険会社は保険商品を開発し、多くの人が加入することで利益にもなります。

明らかに損するような商品では売れない=顧客は増えない=つまり保険会社の利益も増えません。

ボランティアではないため、ある程度の利益がないと、
将来保険金や給付金を支払うという責任を果たせなくなってしまいます。

また、粗悪な商品を販売し加入してすぐに解約されてしまったら、保険会社にとってもかなりの損失になります。

そのため保険会社は、自社の利益もそうですが、顧客に喜んでもらうものを生み出しているんです。

とはいえ、保険は目に見えないものです。
冷蔵庫や洗濯機のように、毎日使って便利なものではありませんし、車のように乗り心地や燃費で良さを実感できるものでもありません。

保険の何が重要かというと、保険金や給付金、解約返戻金を受け取る段階になってから顧客に「あの時加入していてよかった」と思ってもらうことになるんです。

すると大切なのは、加入することではなく、保険の契約を続けてもらって安心してもらうことになります。

保険会社にとっては加入が前提ではなく、加入からはじまる長いお付き合を考えていくことになります。

加入してから本当の責任が始まるのです。

 

これからの人生の中でいつ何が起こるかわかりません。特に自営業の方にとっては、事業の資金繰りだっていつどうなるかわからないものです。そんな時に事業用の保険が役に立つこともあります。

だから、顧客にずっと喜んでもらえるような商品(ロングセラー)は保険会社にとっても利益が出て、顧客に還元ができるようになっているんです。

 

保険商品のロングセラー・ベストセラーみたいなものってあるの?

保険商品のロングセラー商品・ベストセラー商品というのはどういったものでしょうか?

保険はたくさん商品があります。
2017年ですと、日本生命の「みらいのカタチ」住友生命の「1UP」明治安田生命の「ベストスタイル」などをよくテレビCMで見かけるかと思います。

あげたらキリがありませんが、これらは保険会社が考えた「名称・愛称」で、実際の名前は「定期保険特約付終身保険」であったり、「三大疾病保障保険」であったりと、「定期保険」や「終身保険」が組み合わされて成り立っています。

実は、保険商品のベストセラーを突き詰めていくと、一番シンプルな死亡保障である定期保険、養老保険、終身保険になるんです。

そもそも保険は、中世ヨーロッパ時代の同業者同士で作っていた組合(ギルド)での互助の精神にさかのぼります。

年齢ごとの死亡リスクを考慮して17世紀に死亡保険が作られ、福沢諭吉によって日本に生命保険制度がもたらされたのは18世紀に入ってからでした。

そのころから変わらないのが保険の基本である死亡保険です。
万が一の時に家族を助けるため生命保険制度が浸透していったのです。

生命保険制度ができて200年と少しですが、一番のロングセラーは死亡保険です。

保険会社各社の個別商品のロングセラーは時代のどこかで売り止め・販売終了となりますので、
今から入れないロングセラーの個別商品を追うことはあまり意味がありません。

 

死亡保険は、その時代や状況に応じて使われ方が変化していきます。

平均寿命が今よりも短かった時代には、定期保険のような掛け捨ての大きな死亡保障が重宝されました。

しかし、長生きの時代となった現在では長生きのリスクに備えられるよう、終身保険のような貯蓄性の商品も好まれています。

定期保険も養老保険も終身保険もそれぞれメリットとデメリットがあります。

どの人にも「この保険がベスト!」というものは無く、保険をかける人の年齢や養う家族がいるかどうか、保険をかける目的によっても商品の選び方は変わってきます。

だから、定期保険はダメとか終身保険はいいと単純に判断できないことだけは知っておいてほしいと思います。

 

「じゃあ、どんな保険が私には合っているの?」

そんな時に頼りになるのがFP(ファイナンシャルプランナー)です。

FPは、保険のことだけでなく、税金や為替、不動産などお金にまつわること
すべての専門知識をある程度持っています。

保険で備えるべきかどうか、他の金融商品のほうが、顧客に合っているかなどを考え、アドバイスしています。

FPは顧客のライフプラン(人生設計、将来の夢やかなえたいことなど)に沿って加入している保険の分析や改善点のアドバイスができるため、参考になることも多いでしょう。

自分で一から勉強するのもよいですが、FPのようなお金の専門家に聞いてみるのもお勧めです。

ちなみに、独立して仕事をしているFPもいれば、FP資格(ファイナンシャルプランニング技能士、AFP、CFPなど)を持って保険外交員になったり、保険代理店を営んでいるFPもいます。

独立している方が保険会社のしがらみがない分、特定の保険にかたよって勧めてくることは少ないといえますが、あまりFPとして安定した生活ができていない場合は、自分に入る手数料が多い提案をしてくる場合もありますので、一概にどちら良いとはいえないのが実情です。

いろいろ相談する中での提案力やこちらの質問に対する受け答え、そして人物をしっかりと見るようにしましょう。

加入時より保険金の請求時のほうが私達にとっては大切とも言えるので、細かいところのフォローが丁寧かなどは最初に見極められるポイントですね。

 

参考:一般社団法人 生命保険協会「生命保険の誕生」
http://www.seiho.or.jp/data/billboard/introduction/content02/

参考:日本FP協会「ファイナンシャル・プランナーとは」
https://www.jafp.or.jp/confer/about_fp/

 

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