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遺族年金とは? 金額いくらもらえるの?
遺族年金には遺族基礎年金と遺族厚生年金があります。受け取れる年金は死亡した人の職業によって異なります。
会社員の夫が亡くなった場合、妻が受け取れるのは遺族基礎年金と遺族厚生年金です。
自営業の夫が亡くなった場合、妻が受け取れるのは遺族基礎年金のみです。
また、受け取れるのは死亡した人に生計を担ってもらっていた配偶者または子(18歳未満。障害者の場合は20歳未満)と条件が細かく設定されています。
遺族厚生年金は遺族基礎年金と同じような条件ですが、受け取れるのは死亡した人に生計を担ってもらっていた配偶者または子(父母・孫・祖父母)であることや、妻が亡くなった場合は夫が55歳以上でないと受け取れないという条件があります。
公務員や教員などは共済年金に加入していましたが、2015年9月から厚生年金に統合されました。
死亡した人の職業 | 自営業 | 会社員 |
死亡した人の職業 | 遺族基礎年金 | 遺族基礎年金 遺族厚生年金 |
遺族年金を受け取れる人 | 配偶者または子 *子どものいない妻は受け取れない |
1.配偶者または子
2.父母 3.孫 4.祖父母 *子どものいない妻でも受け取れるが、妻が30歳未満であれば受け取れる期間は5年のみ。 *会社員の妻が亡くなった場合、夫が受け取れるのは夫が55歳以上の場合 |
受け取れる金額 | ||
子どもが1人 | 月額約8.4万円 | 月額約13万円 |
子どもが2人 | 月額約10万円 | 月額約15万円 |
子どもがいない | ||
夫死亡時に妻が40歳未満 | なし | 月額約4万円 |
夫死亡時に妻が40~65歳 | なし | 月額約9.5万円(中高齢寡婦加算がつくため) |
夫死亡時に妻が65歳以上 | 月額約6.5万円(妻の老齢年金) | 月額約11万円(妻の老齢年金が受け取れるため) |
※遺族年金受給には、死亡した人の年金加入年数や滞納の有無によって異なります。
参考:生命保険文化センター http://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/provision/11.html
このように、死亡した人の職業、遺族に子どもがいるかどうか、妻の年齢などによって、
受け取れる遺族年金が異なってきます。
死亡した夫の遺族年金はいくら?主人が自営業か会社員でもらえる金額を比較
夫が会社員、妻が専業主婦の家庭であれば、遺族年金の受取り一例はこのようになります。
夫(会社員) | 36歳で死亡した場合 | ||
妻(専業主婦) | 33歳 | 51歳 | 65歳 |
子ども | 0歳 | 18歳 | 32歳 |
遺族年金額(月額) | 13万円(子どもが18歳になるまで) | 9.5万円 | 11万円 |
年金の内訳 | 遺族基礎年金
遺族厚生年金 |
遺族厚生年金
中高齢寡婦加算 |
遺族厚生年金
妻の老齢年金 |
*死亡した会社員の夫の標準報酬月額を35万円として計算し、加入期間を25年として計算
*妻は40年間国民年金に加入し、老齢基礎年金を満額受け取るものとして計算
子どもが18歳になるまでは毎月約13万円、子どもが18歳になった以降は毎月9.5万円受け取れます。
妻の老齢年金は毎月6.5万円とし、妻が80歳まで生きたとして、受け取れる遺族年金の合計は、
子どもが18歳になるまで:13万円×12×18=2,808万円
妻が65歳になるまで:9.5万円×12×(65-51)=1,596万円
妻が80歳になるまで:(11万円‐6.5万円)×12×(80-65)=810万円
2,808万円+1,596万円+810万円=4,214万円
ということになります。
夫に万が一のことがあれば、私は遺族基礎年金しか受け取れず、
子どもが18歳になると遺族年金は受け取れません。
夫(自営業) | 36歳で死亡した場合 | ||
妻(会社員) | 33歳 | 51歳 | 65歳 |
子ども | 0歳 | 18歳 | 32歳 |
遺族年金額(月額) | 8.4万円 | なし | |
年金の内訳 | 遺族基礎年金 | 私の老齢年金 |
遺族年金だけでみると、私が80歳まで生きたとして受け取れる遺族年金の合計は、
子どもが18歳になるまでの8.4万円×12×18=1814.4万円しかありません。
遺族年金は、一家の大黒柱(今の時代は妻のほうが大黒柱というのもありえますね)の職業や、子どもの有無、人数によって受け取れる金額が全く異なってしまうということになります。
また月々に受け取れる金額は、厚生年金でも13万円程度(死亡した配偶者の年収によります)で、残された家族が生活するには、果たして足りるでしょうか。
少なくとも我が家では夫が亡くなった場合、遺族年金は毎月で8.4万円にしかならないため、家賃(今は賃貸住まいなので)の支払いしかできないことになってしまいます。
生命保険の必要死亡保障額をシミュレーションしてみました
(会社員や自営業 共働きで夫が死亡したケース・妻が死亡したケースなど)
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